「いい加減にしろ 政治家」:安倍、菅、小池、吉村に喝

毎日新聞では、毎週日曜日に「松尾貴史のちょっと違和感」が連載されている。1月17日付のそれ(https://mainichi.jp/articles/20210117/ddv/010/070/002000c)が秀逸だったので紹介したい。本当は、全文を紹介したいところだが、著作権の問題もあるので、その一部を引用することにしよう。

記事のタイトルは「コロナ緊急事態・飲食店名公表策 市民扇動、制裁を奨励するのか」である。まず、つぎの記述を読んでほしい。

 「新宿の老舗焼き鳥店の店主は、報道番組のインタビューで「店名の公表、私個人としては結構」「罰金と言われたら国と闘うつもり。裁判でも何でも」「なぜ罰金を払わなければいけないのか。原因を作ったのは誰か。2月、3月、習近平が来る、オリンピックだと、対策を先延ばしにして、こんなに感染させたのは誰の責任なのか。誰が今、苦しんでいるのか。一言のおわびもない」「そんな人たちの言うことを私はもう今、聞けません」と、顔と実名を出して語っておられた。実に筋が通っている。 」

本当にその通りだと思う。対策を先延ばしにして新型コロナウイルス感染症を蔓延する事態を招いておきながら、過去に対する謝罪も責任もとらないまま、今度は国民を恫喝する政府の姿勢はおかしい。こいつらは何様だと思っているのだろうか。

非難の対象は安倍晋三や菅義偉だけではない。「専門家」なる者たちのまったく間違った見立てや対策も当然、批判されなければならない。脇田隆字はもちろん、尾身茂などは即刻、解職しなければならない。この人たちは、何千人を間接的に死においやったかのかということを考えたことがあるのだろうか。

つぎの菅への批判も指摘も適格だ。

「勝負の3週間と言いながら「GoToトラベル」やら「GoToイート」を強行して市民の移動と飲食を促進しまくり、自分たちも大人数で会食していた首相が急に飲食を標的にするとんちんかん。」

「首相の記者会見で複数のテレビ局の記者が「再度の特別定額給付金は」「持続化給付金は」などと聞いたら、ただ話をそらすだけで、「東京五輪の開催に世論の多くが懐疑的になっている」と記者から指摘されると、「安全安心な大会を実現したいという決意を持っている」と個人の心情を述べるのみ。開催できるかを心配しているのに、個人の決意など屁(へ)の突っ張りにもならない。「世界で(ワクチンの)接種が始まっている」「対応していくことによって、国民の雰囲気も変わってくるのではないか」と言う。まるでウイルスが国民の雰囲気を読んで収束してくれるような感覚だ。」

はっきり言えば、菅のような人物は安倍と同じく、そもそも政治家にはなってはいけなかったのだ。そんな輩に投票する国民もまたマヌケなのだが(なお、拙稿「「安倍晋三は政治家にふさわしくない」と教える必要性:「道徳的明快さ」を教育現場にも」[https://webronza.asahi.com/politics/articles/2021010500003.html]を参考にしてほしい)。

どうしようもないほど悪辣な政治家はまだまだいる。大阪府の吉村洋文、そう「イソジンおじさん」だ。松尾はつぎのように書いている。

「大阪では、数日前には「感染は抑制できている」とのんきに自画自賛していた府知事が突然「緊急事態宣言要請」と力み始めたことも滑稽(こっけい)だ。」

こんな奴を支持すること自体、大阪府民はどうかしている。こんな輩に騙されてはならない。そもそも橋下徹の維新の会はまったく信用ならない。最近、しばしばテレビに登場するようになった橋本のような人物もまた、そもそも政治家にふさわしくない人物と指摘しておこう。

松尾はもちろん小池百合子もやり玉にあげている。

「都政にも欺瞞(ぎまん)が感じられる。かつて「東京アラート」と言って橋を赤いライトアップで染めたとき、1日の新規感染者は30~40人だったのではないか。二千数百人という感染爆発が起きている今の惨状は都知事が言っていた「オーバーシュート」ではないのか。ロックダウンの要請はおろか、東京アラートさえ発出しないのはなぜなのか。あれもまた、印象操作と言葉遊びだけの、仕事をしているふりだったのか。」

この記述を読むと、この女がいかにいい加減であり、そして、そのいい加減さを糊塗しつづけているかがわかる。小池の失政を厳しく批判し、その反省のうえにたって、徹底的なPCR検査を行うこと、ついでに、オリンピック中止宣言を早急に出し、COVID-19対策に集中すること。これが断行できなければ、政治家失格だ。まあ、最初から政治家失格の奴しか政治家になっていないところに最大の矛盾があるのだが。

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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