安倍晋三首相はクレプトクラート:「桜を見る会」事件関連, #kleptocratAbe, #LockAbeUp!
安倍晋三首相はクレプトクラート:「桜を見る会」事件関連, #kleptocratAbe, #LockAbeUp!
2019年11月24午前8時41分、Googleで「クレプトクラート」と「安倍」と打ち込んで検索すると、四番目にこのサイトの「「クレプトクラート」を退治せよ」(https://www.21cryomakai.com/%E9%9B%91%E6%84%9F/609/)という記事が表示されます。まだ、「クレプトクラート」という言葉が知られていないせいか、表示されるのは5項目だけで、わたしの記事以外は「クレプトクラート」が「含まれない」と表示されます。
わたしは2016年7月、『民意と政治の断絶はなぜ起きた:官僚支配の民主主義』(ポプラ社)、同年9月、『官僚の世界史:腐敗の構造』(社会評論社)、2018年10月、『なぜ「官僚」は腐敗するのか』(潮出版社)を上梓しました。それ以前にも、Anti-Corruption Policies(Maruzen Planet, 2013)という英語の本も刊行しています。
『なぜ「官僚」は腐敗するのか』の99ページから100ページにかけて、つぎのような一文があります。
「こうして現在、盗賊政治家といった盗人を意味する「クレプトクラート」によって海外に持ち出された資金の返還への関心が高まっているのです。」
というのがそれです。つまり、ここでいう「クレプトクラート」は盗賊政治家、泥棒政治家を意味しています。
「クレプトクラートを成敗せよ:「21世紀龍馬」の志」
実は、出版されないままに手元にある原稿には、「クレプトクラートを成敗せよ:「21世紀龍馬」の志」と題されたものがあります。このサイトにふさわしいタイトルですね。この内容についてもう少し詳しく説明してみましょう。
「はじめに」の出だしはつぎのようなものです。縦書きをそのまま横にしたものを示してみます。
「坂本龍馬は「りっぱなテロリスト」であった。現に、寺田屋事件で龍馬は、高杉晋作が上海で購入し龍馬に贈ったとされる、スミス&ウェッソンⅡ型アーミー 三二口径回転弾倉付き六連発銃で応戦し、手に刀傷を受けピストルも紛失したとされている。龍馬は一人を銃殺したと伝えられている。「新国家」の樹立をめざして暴力をいとわなかった龍馬はテロリストであったと言える。
こんな龍馬だから、二一世紀を生きる若者に「龍馬をめざせ」とはなかなか言えない。だが、一九世紀を駆け抜けた龍馬の生き様は二一世紀を生きる若者にもなにか参考になるのではないか。そんな想いから、二〇一七年四月から「二一世紀龍馬会」を組織し、代表を務めるようになった。龍馬の生き方のインプリケーションをくみとって、二一世紀に暮らす若者の生き方のヒントにしようという会である。龍馬の生き方を現代にいかすことができれば、本人にとってもその周辺の人々にとってもいいことがあるのではないかという期待に基づいている。本書は、わたしの「些細な運動」の目論見を紹介して、若者の決起を促すことを目的にしている。」
さらに、おなじ「はじめに」のなかで、つぎのように書いています。
「「クレプトクラート」の退治
二一世紀の惨憺たる状況を知って龍馬が怒り狂うであろう現象はこうした「政治屋」にかかわるものだけではない。世界の潮流からまったくかけ離れたおかしな現実がいまの日本にはたくさんある。本書はそうした問題点について、とくに「クレプトクラート」の退治や成敗という観点から論じたい。こうした連中が猛烈に増殖しているから、なんとしても退治しなければならないという使命感が龍馬と同じようにふつふつと湧いてきたからである。
「クレプトクラート」というのは、「盗賊政治」を意味する「クレプトクラシー」の派生語で、「盗賊政治家」や「税金泥棒」に近い意味をもつ。いま現在、多くの政治家や官僚は国民の税金を掠め取るだけの存在であり、クレプトクラートと呼ばれてもおかしくない。簡単に言えば、財政資金のキックバックなどによって国民の支払った税金を盗んだり、脱税したりして、直接ないし間接に盗賊的悪事を働いている人物が少なからずいる。龍馬が生きていれば、クレプトクラートを断罪し、その撲滅をはかっただろう。「政治家を見たら、クレプトクラートと思え」と教えたくなるほどの現状を踏まえて、二一世紀の龍馬(以下、「二一世紀龍馬」と呼ぶ)なら行うであろうことを本書でつまびらかにしたい。」
第一章「龍馬なら許さないクレプトクラート」の第一節は「ふしぎなクレプトクラシー」ではじまります。そこに書いたのは以下のことです。
「まずは、「クレプトクラシー」(kleptocracy)について考えたい。なぜ人口に膾炙していない「クレプトクラシー」という言葉をあえて取り上げるかというと、二○世紀末以降、この言葉が示す「盗賊政治」が広範にみられるようになっているからだ。典型的なのは、ロシアの民営化の過程で石油や天然ガスなどの探査・採掘会社を私的に所有したり、事実上の支配下に置いたりして、私的利益を得るといった「盗み」が横行したことである。
〝kleptocracy〟はギリシャ語の「盗賊」を意味するκλέπτης(kleptés)、つまり〝thief〟に支配や政治を意味する言葉〝cracy〟(ギリシャ語の Κράτος[krātos]から派生)がついたものである。わたし自身はマイアミ大学のカレン・ダウィシャによって著された『プーチンの盗賊政治』(Putin’s Kleptocracy)を読んだときにはじめて「クレプトクラシー」を強く意識するようになったと白状しておこう。」
つまり、プーチンは明らかに「クレプトクラート」なのです。同じように、プーチンと仲がいい安倍も「クレプトクラート」であると、わたしは考えています。
安倍=クレプトクラートである理由
安倍が「桜を見る会」事件でやっていたのは、血税を投じた「桜を見る会」に自分の選挙区の有権者を飲み食いさせて饗応するという行為です。前回の記事で指摘したように、これは、「何人も後援団体の総会その他の集会又は後援団体が行う見学、旅行その他の行事において選挙区内にある者に対し、饗応接待をし、又は金銭若しくは記念品その他の物品を供与してはならない」という公職選挙法(199条の5の2)に違反している疑いが濃厚です。もちろん、自民党の幹部で、数人であっても同じように後援会関係者を招待した萩生田光一のような人物もりっぱな「クレプトクラート」として断罪の対象になります。すべて公職追放されるべき罪人です。
同じ現象を別の視角からみると、安倍の行為は、税金泥棒をあくまで税金泥棒をした実行犯は有権者であり、それを主導・教唆したのが安倍やその一派であったということになります。さらに、泥棒を隠すために、資料廃棄というかたちで内閣府の官僚が泥棒を支えていたことになるわけです。こう考えると、泥棒の主犯は安倍であり、まさに「クレプトクラート」そのものということになるのです。加えて、飲み食いというかたちで泥棒した実行犯にも当然、刑法上の犯罪行為を行ったという側面があることになります。
まあ、刑法犯として窃盗の疑いで850人の有権者全員を逮捕・起訴するのは難しいかもしれません。しかし、この会に招待された有権者もまた「税金泥棒」であったという側面は強調されるべきでしょう。もっと言えば、将来、こうした有権者を逮捕・起訴できる法律をつくることも必要になると指摘せざるをえません。たとえば、安倍昭恵は明らかに安倍のおこぼれにあずかった「泥棒一味」なわけですから、安倍につぐ厳しい刑罰の対象とすべきでしょう。
世界で強まる「クレプトクラート」への厳しい目
こんな風に書くと、わたしの主張が厳しすぎると思う人がいるかもしれません。しかし、世界の潮流は「クレプトクラート」への厳罰化の方向に向かっています。先に紹介した「クレプトクラートを成敗せよ:「21世紀龍馬」の志」というわたしの原稿には、つぎのような記述もあります。
「クレプトクラートとPEPの差
二〇一一年三月一〇日付のNew York Law Journalに金融機関のコンサルタント、キャサリン・スコットが「PEPはだれでもクレプトクラートなのか」という興味深い記事を載せている。ここまでクレプトクラートを明確に定義しないまま使ってきたが、実はこの概念に近い言葉がこのPEP(Politically Exposed Person)だ。直訳すれば、「政治的にむき出しの人物」とか「政治的攻撃にさらされる人物」だが、実際に意味しているのは「傑出した公的役割をもつか、あるいは、そうした役割を委託された個人」である。この定義は後述する、資金洗浄を防止する国際機関の金融活動作業部会(Financial Action Task Force, FATF)によっている(ただし外国人に限定)。FATFの説明では、その地位や影響力のために多くのPEPは、資金洗浄という犯罪や、腐敗や贈収賄を含む関連する前提犯罪を犯したり、同じくテロリストへの資金供給に関連する活動を行ったりする目的で潜在的にその地位を濫用しうる立場にいる。だからこそ、PEPはスコットが「自分の利用のために政府の公的資金ないし他の財産から盗みを働く政府の指導者」と定義するクレプトクラートとよく似ている。
ここで、このPEPもクレプトクラートの概念の違いなどについて整理しておきたい。すでにクレプトクラートについては説明したので、ここではPEPについて検討してみたい。
突然、PEPという言葉が現われたわけではない。米国では、PEPに近い意味をもつ〝senior foreign political figure〟という言葉が「外国PEP」に類似した言葉として二〇〇一年一月に米財務省、国務省、連邦銀行規制機関が出した「反資金洗浄ガイダンス」のなかに登場する。その際、〝senior foreign political figure〟は、外国政府の執行・立法・行政・軍事・司法上の部門の上級公務員や外国の主要政党の上級幹部、外国政府によって所有された会社の上級幹部を指していた。この概念のなかには、これらの人物によって、あるいはそうした人物のために形成された会社、ビジネス、その他の実体が含まれていた。
それだけではない。「直接の家族」(immediate family)として、本人の両親、兄弟姉妹、配偶者、子、姻戚者が定義され、「近しい仲間」(close associates)として、本人との異常なほどの近しい関係を維持していると広範囲に人々に知られている人物ないし本人に代わって実質的な国内・国際金融取引を行う立場にある者をあげている。これらの対象による腐敗利益にかかわるかもしれない取引の発見・防止をねらっていた。
このガイダンスの段階ですでに、銀行はこうした対象の口座開設の目的を文書化したり、その財産の源泉がなにかを知るように努力したりすることも求められていた。こうした前提のもとで、二〇〇一年九月一一日の同時多発テロ後、愛国者法が制定されて財務省の権限が強まると、その傘下の金融犯罪執行ネットワーク(FinCEN)が銀行などでの口座開設規制を強化することになる。
こうした米国での流れとは別に、FATFはPEPという言葉を使うようになる。FATFは一九九〇年に「四〇の勧告」、二〇〇一年に「八の特別勧告」を出し、二〇〇四年の勧告と合わせて「九の勧告」と呼ばれるようになっている。この「四〇の勧告」の六項目にPEPが登場する。その定義はすでに一部を紹介したが、全体としては「たとえば国家ないし政府のトップ、有力政治家、政府上級職員、判事、軍当局者、国営企業経営者、有力政党幹部のような、外国で傑出した役割をもつか、あるいは、そうした役割を委託された個人」とされている。勧告では、PEPであるかを決定する適切なリスク・マネジメント・システムをもつよう指摘しているほか、PEPとのビジネス関係樹立に対する上級経営幹部の承認を求めている。
二〇〇三年に採択された国連・腐敗防止条約では、同条約の「犯罪利益の移転の防止や発見」を定めた第五二条第一項において、口座監視の対象として、「傑出した公的機能をもつか、あるいは、そうした機能を委託された個人やその家族メンバーや近しい仲間」によって、ないし、そのために求められたり維持されたりする口座もあげられている。PEPという言葉は出てこないが、FATFの「傑出した公的役割をもつか、あるいは、そうした役割を委託された個人」というPEPの定義に近い記述が登場する。
さらに、欧州連合(EU)は二〇〇五年一〇月、いわゆる「第三EU指令」と呼ばれる、「資金洗浄やテロリストの資金調達のための金融システムの利用防止について」という指令を出す。その第三条の八項にPEPの定義があり、「傑出した公的機能をもった自然人ないし直接的家族メンバー、あるいは、こうした人物の近しい仲間と知られている人物」と規定されている。……(中略)……
PEPに比べると、クレプトクラートの明確な定義は存在しない。じつは、「クレプトクラシー」を公文書に使用した例は簡単に見つかるが、「クレプトクラート」を公文書で定義づけて使用した例はなかなか見つからない。たとえば英国では、二〇〇六年から「反クレプトクラシー・イニシアチブ」がはじまる。さらに、米国でも二〇〇七年はじめに、ジョージ・W・ブッシュ大統領が「クレプトクラシーに対する努力を国際化するための国家戦略」をスタートさせた。不正蓄財のためのタックヘイブを否定し「盗まれた資産」の被害にあった人々に返還するグローバルな能力を高めることで腐敗防止につなげることをねらいとしていた。ついで、二〇一〇年になると、「クレプトクラシー資産回復イニシアチブ」が創出される。世界中の高いレベルの公的立場にいる人物による腐敗を減らすために司法省の検察官、連邦調査局(FBI)職員、その他執行機関職員が協力して外国の公務員などの腐敗利益を没収する使命をになうことになる。
クレプトクラシーが公式に使用されるようになると、その派生語のクレプトクラートがPEPと同じような専門用語(ジャーゴン)として次第に使用されるようになる。といっても、PEPのようにクレプトクラシーを概念化して対策対象にする動きは見られない。いわばクレプトクラートは公的資金にかかわって私腹を肥やす、すなわち公金を直接ないし間接に盗んでいる公的立場にかかわる人物で、政治家や官僚などを指すのだろうが、その意味はまだまだ不明確だ。いずれにしても、こうした言葉の使用の変遷の過程で、腐敗防止に対する見方もまた変化していったことに注意を喚起してほしい。」
長い引用をしました。要は、クレプトクラートとよく似たPEPという概念を使って、彼らを腐敗実行者として処罰する傾向が強まっているのです。
安倍昭恵は「公人か私人」という議論が日本ではあるようです。しかし、その議論は明らかにバカげています。いずれにしても、彼女はPEPの一員であり、反腐敗政策からみると、処罰の対象に入っているのです。
もっと勉強せよ
「21世紀龍馬」に必要なのは、もっともっと勉強することです。ここで指摘したような世界の潮流を知らないために、日本の腐敗防止はまったくお粗末な段階にとどまっているのです。その結果、クレプトクラートである安倍やその妻を逮捕・起訴することもできないのです。どうか、せめてわたしの本くらいよく読んで、世界中の反腐敗の動きを知ってほしい。そして、日本にも世界に負けない反腐敗の法制度や執行体制を整備してほしいと心から願っています。
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