テレビ局は「ぼんくら」:セクハラ橋本聖子くらい紹介せよ。総務省の「菅汚職」も報道せよ。フジテレビは出直せ。

安倍晋三(Dishonest Abe)が首相であったころから、マスメディアは劣化スピードを速めていた。そしていま、フジテレビをはじめとするテレビ局の腐敗ぶりはすさまじい。まあ、わたしはあまりテレビをみないので、どうでもいい話だが、腐敗したテレビ局が間違った情報操作によって国民を誤った方向に誘導しようとしていることがどうにも許せない。

 

フジテレビは抜本改革せよ

放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会は2021年2月10日、架空データが含まれたフジテレビの世論調査報道(調査はフジテレビと産経新聞の合同実施)について「重大な放送倫理違反があった」との見解(https://www.bpo.gr.jp/wordpress/wp-content/themes/codex/pdf/kensyo/determination/2020/40/dec/0.pdf)を公表した。実際には電話をしていないにもかかわらず、「電話をした」として架空のアンケート結果を一部で入力していたという前代未聞の不祥事だ。この調査は産経新聞と合同で行われており、万死に値する。

それだけではない。フジテレビはこのところ、何度も倫理違反を繰り返してきた(たとえば、2021年1月18日に放送倫理検証委員会が決定した「フジテレビ 『超逆境クイズバトル!!99人の壁』 解答権のないエキストラ補充に関する意見」)。

「朝日新聞電子版」は、2020年11月12日付で「フジ平井解説委員、コラムで誤情報を引用 半日後に削除」(https://www.asahi.com/articles/ASNCD5QBTNCDUTIL002.html)という記事を配信している。「米大統領選をめぐり、フジテレビが運営するウェブサイトに誤った情報に基づくコラムが掲載され、12日に削除された。コラムを執筆した同局の平井文夫上席解説委員は、10月にもテレビ番組で日本学術会議について事実と異なるコメントをしていた」とある。加えて、「平井氏は10月5日に放送されたフジテレビの情報番組「バイキングMORE」でも、日本学術会議について「この(学術会議の)人たち、6年ここで働いたら、そのあと(日本)学士院ってところに行って、年間250万円年金もらえるんですよ、死ぬまで」などと事実と異なるコメントをし、アナウンサーが謝罪。その際、フジテレビ企業広報室は「今後、チェック体制を強化し再発防止に努める」としていた」という。

こんなバカが上席解説委員をしているフジテレビという会社はどうなっているのか。本当に開いた口が塞がらない。わたしは、BSフジのプライムニュースという番組に2015年に出たことがあるが、このときにも、番組担当の輩から不愉快な発言を受けたことがある。「いまこそウクライナが売りですから」というのだ。こんな発想をもつ輩がニュース番組を担当している会社というのはまったく話にならない。「放送免許の剥奪」に相当すると思うが、それを伝家の宝刀とする総務省がこれまたひどい役所だから、そこまでは要求しない。

フジテレビの女性記者から取材を受けたこともある。ガスプロムの話についてであったが、短期間によく勉強しようとする姿勢は伝わってきた。だが、如何せん理解力不足であった。そもそもロシアのことに素養をもつ記者がいないのだ。哀しい。

フジテレビのニュース番組をみることだけはお勧めしない。頭がバカになるだけでなく、嘘によって操作されかねないからである。

 

なぜセクハラ大臣橋本聖子の本性を暴かないのか

腐り切っているのはフジテレビだけでなない。公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長の後釜をめぐる人事で、2014年に高橋大輔に対してセクハラを働いた橋本聖子がなぜ候補者たりうるのか。「橋本聖子氏が高橋大輔へセクハラ疑惑が浮上…周囲にいた目撃者はドン引きしていた?」(https://news.livedoor.com/article/detail/9166439/)という記事にアクセスすれば、橋本が無理やり、高橋に「口づけ」をしている写真が掲載されている。橋本聖子事務所は「キスを強制した事実はありません」とのコメントを報道各社に送付し、一件落着させたようだが、これはセクハラの事実をパワハラで隠蔽しただけの話だ。

テレビ局はなぜか、こうした橋本の過去の行状を紹介しない。

そもそも、オリンピックに何度か出て、銅メダルをとっただけの人物がなぜ政治家をやっているのか、まったく理解できない。こんな人物が国会議員をやっていること自体が異常なのだ。おまけに、オリンピック招致委員会の理事だった彼女は、招致委の不正に絡んでいた可能性がある。少なくとも理事としての責任を負っている。こんな「真っ黒な輩」が組織委会長になるというのなら、もうオリンピック自体をさっさと中止したほうがいいだろう。世界中がパンデミック下にあるなかで、オリンピックをやるという発想自体がおかしい。

世界保健機関(WHO)はいかがわしい機関だが、そのWHOがパンデミック収束ないし終息を宣言しなければ、オリンピックなど決して開催してはならないとなぜ言えないのか。

 

総務官僚のひどさ

テレビ局を所管する総務省の官僚もひどい。「毎日新聞電子版」に「総務省、東北新社子会社だけハイビジョン未対応で認定 予算委詳報」(https://mainichi.jp/articles/20210212/k00/00m/010/251000c)というとても優れた記事が掲載されている。立憲民主党の後藤祐一衆議院議員の予算委での審議が詳しく紹介されている。これを読むと、菅義偉首相の長男正剛が勤務する東北新社の子会社、株式会社「囲碁将棋チャンネル」に対して、2018年4月6日、東経110度のCS放送にかかる衛星基幹放送の総務省などの業務認定というものが行われ、認定された番組は11社15番組についてはハイビジョン(HDTV)だったのに、ただ一つ囲碁将棋チャンネルだけがハイビジョンでない形で認定されている話が出てくる。そして、以下のような答弁が紹介されている。

「後藤氏 この基準をつくる17年の6月ごろまでの(総務省)幹部は、山田真貴子・現内閣広報官が官房長、吉田真人総務審議官が情報流通行政局担当の大臣官房審議官だった。

  そして認定がされた18年4月は山田真貴子さんが情報流通行政局長。谷脇康彦総務審議官が政策統括官(情報セキュリティ担当)、湯本博信官房審議官は(同局放送政策)課長だった。少なくとも担当局長、担当課長は間違いなく権限があったと思うが。

 秋本局長 ご指摘の審査基準の改定、認定の事務を担当する職務にあるものは、情報流通行政局長、情報流通行政局担当の大臣官房審議官、そして衛星・地域放送課長の職にあったものです。

  後藤氏 少なくとも山田真貴子情報流通行政局長(当時)は18年4月の「囲碁将棋チャンネル」の認定において職務権限があったという答弁だった。」

 こうした答弁からわかるのは、職務権限をもつ官僚が平然と繰り返し所管の会社の接待を受けつづけ、東北新社という民間企業の利益になるような恣意的な行政を行い、その東北新社で偉くなった長男正剛が得をしているだけでなく、東北新社は菅を支援している。

こんな腐敗が堂々と行われてきた現実をマスメディアはしっかりと報道しなければならない。加えて、贈収賄事件での立件を含めた刑事事件捜査が必要なことは指摘するまでもない。

あきれ返るのは、保身や出世のために、菅ごとき政治家にしっかりと対応できない官僚の脆弱性だ。こうした無理難題から行政の歪みをどう守るべきかについて、総務官僚は以前からもっと真剣に向き合うできであったのだ。すべて密室でうやむやにすればすむとか、先送りして誤魔化すといった日本的慣行がいつまでもつづくと思ってはならない。だれかがこうした根本問題に真正面から取り組まなければ、いつまでたっても、バカな政治家に恣意的行政を強いられてしまう。

 

腐敗問題に向き合え

わたしは、もう20年以上、世界の腐敗問題をずっと研究している。こんなわたしからみると、個人としての人格をしっかりと築き上げられないまま、世間という空気に同調して生きるだけのつまらぬ者が多すぎる日本では、こうした空気感を一掃し、個人としての自律性を鍛え上げる環境をつくり出さなければ、いつまでも腐敗がつづくと言わざるをえない。

バカをバカと批判するからには、もちろん、自分自身に対して自省力をもって対処することが必要になる。だが、そうしたことさえできないバカやマヌケが多すぎるのだ。

自省力を磨いて、個人として自律することを求めたい。そのためには、自分を磨くしかない。自分を磨くには学ぶしかない。本を読み、優れた人物と出会い、自分を鍛えるしかないのだ。もっと勉強してほしい。

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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