Dishonest Abeのディスインフォメーションによって壊される「信頼」

Dishonest Abeのディスインフォメーションによって壊される「信頼」

塩原 俊彦

 

今日は「ディスインフォメーション」を民間企業に関連づけて論じてみましょう。ディスインフォメーション(disinformation)という概念は政治の世界だけで問題化しているわけではないからです。

 

その昔、イリイチ・レーニンは『プロパガンダとアジテーション』という論文を書きました。プロパガンダはもともとラテン語で、「伝播されるべきもの」を意味していたのであって、誤った情報について言及したものではありませんでした。しかし、この言葉がアジテーション(煽動)と結びつけられたことで「宣伝工作」のような意味をもつようになります。そして、宣伝であるならば、企業もまたこのプロパガンダを利用できるとして、とくに米国企業によって活発に利用されるようになりました。その活動をややソフトにしたのが「ピーアール」ですね。Public Relationsのことです。

 

同じように、ディスインフォメーションも政治の世界だけではなく、ビジネスの世界でも利用することができます。「意図的で不正確な情報」を流して、ライバル会社を貶めることもできるし、自らの評判を引き上げることもできます。

 

ディスインフォメーションの重要性に気づけば、ディスインフォメーション工作自体をビジネスにすることもできます。「ボット」と呼ばれる自動投稿プログラム自動化されたメッセージを大量に伝播させる〝Robotrolling〟なるサービスをビジネスとして販売することが実際に行われています。

 

このように、ディスインフォメーションの問題は決して政治だけにかかわっているわけではないのです。むしろ、ビジネスにおいて利用されることで経済活動に深刻な影響をおよぼしかねない面があるのです。

 

だからこそ、わたしはこのサイトにおいてディスインフォメーションについて何度も論じてきたわけです。いわゆる「グローバリゼーション」が進むなかで、世界中がきわめて急速に大きく変貌しているにもかかわらず世界の変化に日本国民が疎すぎることに、わたしは危機感さえいだいています。

 

「信頼」の重要性

人間の世界においては、「信頼」がきわめて重要であることは言うまでもありません。だからこそ、その信頼を裏切ってなお平然としているDishonest Abeを厳しく批判してきました。倫理観の欠如した、人間として信頼できない人物が総理大臣をしているのはまったく理解できない状況であり、国会議員であることもまた恥ずべき開き直りと言えるでしょう。

 

わたしのあまり好きではない言葉に「ヒューマン・キャピタル」(Human Capital、人的資本)という言葉があります。人間を資本のようにみなすこの考え方には違和感をもつからです。それでも、この考え方の基礎には、人間同士が信頼によって支えられたところに密接なネットワークが構築され、それがビジネスの発展につながるという見方があります。この主張からみれば、Dishonest Abeのやっていることは人的資本を壊すことであり、それは日本のビジネス界に大打撃を与えています。

もしわたしと親しかった宮崎輝・旭化成社長が生きていれば、ときの総理大臣であろうがなかろうが叱責してくれたと思います。いまの財界にそんな人物がいるとは思えませんが、ビジネスマンである前に一人の人間として、信頼関係を壊しつづけているDishonest Abeにガツンと言ってやるだけの気概のある人物がいてほしいと願っています。

 

ディスインフォメーションは人間同士の信頼関係にひびを入れ、相互に疑心暗鬼にさせて混乱を醸成するという「効果」があります。そうであるならば、これに対して、信頼関係をどう守るかを考えなければなりません。本当のことを言えば、厳しい競争にさらされている民間会社にあっては、他社に対してはディスインフォメーションを攻撃的に利用し、自社においてはディスインフォメーションから身を守るという戦術が求められているのかもしれません。平たく言えば、インテリジェンス分野における「諜報」と「防諜」の両面の必要性と呼応しています。

 

ここでは、この信頼関係を構築したり、維持したり、深化させたりする具体的な方法について論じるだけの紙幅はありません。ただ、ディスインフォメーションという概念を理解することで、ディスインフォメーションに関連した「防諜」、すなわち信頼関係の維持をどう守るかについてよく考えることが求められているとだけ指摘しておきたいと思います。国家レベルでも会社のレベルでもディスインフォメーション対策が必要なのです。

 

Dishonest Abeは明らかに日本国全体の信頼関係を壊しました。それどころか、いまでも壊しつづけています。このモンスターのような輩を庇おうとする者がいるかぎり、信頼関係はますます毀損されることでしょう。Dishonest Abe本人にこの事実を教えることは、かれがdishonestである以上、難しいでしょう。それでも、Dishonest Abeの周辺にいる連中のなかには少しはhonestyをもった者もいるでしょうから、まあ、こうした連中をDishonest Abe周辺から引きはがす必要があるのかもしれません。

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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